ホトトギス、とは例のアレ。「鳴かぬなら ○○しよう ホトトギス」。各武将の特質をわかりやすく示した句です。
信長は「殺してしまえ」、秀吉は「鳴かせてみしょう(みせよう)」、家康は「鳴くまで待とう」でしたが、
これをもし源平人物でやってみたら…?と思い、いくつか考えてみました。
こじつけだなあ…と我ながら苦笑してしまうものもありますが、ヒマつぶしにでも、まあ見てやってください。

源頼朝(旗挙げ前)の場合
鳴かぬなら それでもいいか ホトトギス そのココロは…
やる気、まったくなし

ひたすら状況に流されるままの「世に無し源氏」
まったり流人ライフ、
究極のモラトリアム状態。


源義経の場合
そのココロは…
発想が奇抜すぎる
人がやりそうもないことを
みずから率先してやる
(そしてヒンシュクを買う…)

ちなみにホトトギスのさえずりは
「特許許可局(とっきょきょかきょく)」と
“聞きなし”(さえずりを人語に当てはめること)されます。
鳴かぬなら 私が鳴こう ホトトギス

後白河法皇の場合
鳴かぬなら 他のにしよう ホトトギス そのココロは…
気をつけろ!!
おそるべき浮気性

自分にとって利用価値のある者を
見つけるのも早けりゃ見限るのも早い

彼に目をつけられたら最後、
使い捨てられるのを覚悟すべし。
平家、木曽義仲、源義経、みな犠牲者

平清盛の場合
そのココロは…
ドラスティックな改革者

疲弊した公家社会の価値観をつきくずし、
下等で無教養な武士という概念をくつがえし、
神戸ウォーターフロント計画で貿易力を高め、
武士でありながらリッチでハイソな貴族の身分になる。
ところがそんな彼の子孫たちは、
「鳴く(武士の本分)」のを怠り
「芸(公家文化)」にばかり傾倒したため、
あっけなく源氏にやられてしまった。
芸は身を助けたり滅ぼしたりいろいろだ。

鳴かぬなら 芸をさせよう ホトトギス

源頼朝(旗挙げ後)の場合
鳴かぬなら 喰ってしまおう ホトトギス そのココロは…
…変わってしまったのね 兄上

弟(九郎義経)追討にかこつけて、
守護・地頭を設置して全国の統治権を握り、
奥州藤原氏の領地と富をごっそり手に入れなさった。
役立たずを抹殺するのみならず、
たっぷりと利用してうまい汁を吸う、
まったく見あげたかしこさたくましさ。
旗挙げ前とは見ちがえるほどの成長ぶり。
よろこばしいような、嘆かわしいような。

そのほか、クールで有名な大江広元(鎌倉幕府の能吏)で
「鳴かぬなら 獣医に診せろ ホトトギス」(←現実的)
なんてのも考えました。が、絵にするまでもない。